大気の力学④風を表す物理量
試験まで時間がないのに風邪をひいてしまい、1週間の大半を棒に振ってしまいました😷😭
演習やら新しいことのインプットなどの重たい勉強はちょっとキツイので、ブログでゆるく勉強したいと思います。
前回のおさらい
傾度風から旋衡風や慣性振動について勉強しました。
旋衡風はコリオリの力を無視できる風で、気圧傾度力と遠心力がつりあっている。
竜巻や塵旋風がこれに相当する。
慣性振動は気圧傾度がない場合の風。コリオリ力と遠心力のつりあいで、高気圧性の風が吹く。
また、p座標系について勉強しました。
高層天気図は、等高度面ではなくて等圧面で記入されている。
(t,x,y,z)系ではなくて(t,x,y,p)系で考えることは、高層気象観測で取得できる情報を図に表すのに自然だから、という理由の他に、連続の式がシンプルに記述できるようになるからという理由がある。
以上のようなことを勉強しました。
今回は、連続の式から風の発散(収束)のお話、渦度のお話をしたいと思います。
発散と上昇流
まず発散・収束を表すダイバージェンスの意味についてはこちらから。
ある高度(気圧面)における風が、発散しているか収束しているかということをこのように表します。連続の式が鉛直流と水平方向の発散(収束)を関連づけています。
地上で風が収束していたら集まってきた空気は他に行き場がないので上昇するしかないですよね。
divVが0となる高度で鉛直流が極大(または極小)となり、鉛直流が0である(上昇流と下降流の切り替え面)高度で水平発散(収束)があります。
下から上昇流がやってきて、上から下降流が降りてくるような高度では水平方向に風が広がりますよね。(発散)
渦度について
さて、続いては風の循環についてです。
低気圧性循環と高気圧性循環について以前勉強しました。
今回勉強する渦度は、そのような回転の方向と速さを表す量です。
気象の勉強をする上では、鉛直方向の渦度が重要です。
定義から、正の渦度が反時計回り(北半球では低気圧性循環)、負の渦度は時計回りです。
地球は自転しているので、そのことによる渦度というのも地球の外から見るとあります。角速度の2倍が渦度であるということからも、ある緯度φにおける自転による渦度は2Ωsinφであるとわかります。これはコリオリパラメーターですね!
これと相対的な渦度の和は保存するというのが絶対渦度保存則です。
絶対渦度は、粘性や発散(収束)のない大規模な運動において保存されます。
500hPaの天気図を見る際、これが役に立ちます。
というのも、500hPaでは理論上非発散場であり、渦度の保存性が高くなるからです。
緯度によるコリオリ力の影響の違いも考えた上で、例えば台風を追ったりすることができるんですね。(まだ私の勉強が進んでいないので、そうっぽいですよという言い方しかできませんが…(小声))
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今回は風を表す物理量についてお話しました。
気象予報士試験まであと2ヶ月です。気象の基礎をブログでまとめるというのも割と意地で(?笑)継続していますが、このペースだと本当に基礎の基礎で終わってしまいそうです。個人的には、暗記するものは先延ばしにしてきたので、今から大急ぎでやらないとです。あと演習。
受験までもう風邪引かないように、防御&メンテナンスしていきたいと思います٩( ᐛ )و