湿気をどう表現するか?水蒸気フラックスと相当温位の話
これまでは順序立てて気象のお話をしてきましたが、流れを気にしすぎてなかなか投稿できないので(笑)、これからは気まぐれに小ネタを投稿していきたいと思います。
空気中の水蒸気を表す物理量として、混合比や比湿という量があります。
↓気象の基礎です。
質量保存則から派生した連続の式というのがありまして、これで3次元的に風を考えることができました。
これと同じような感じで、水蒸気の動きを考えてみたいと思います。
水蒸気フラックスとは・・・?
水蒸気比湿の変化を(x,y,p)座標系で表すと、このようになります。
移流とフラックスはこのような違いがあります。
温度移流もそうですが、移流といえば空気の流入先が出発点と相対的にどのような場か?を表すものに、その流入の速さを掛け合わせたものです。
一方で水蒸気フラックスは絶対的な水蒸気の量に速度をかけたものです。
ここで前線の話を…
前線は密度の異なる気団の境界というように定義されています。(天気図では前線帯の南側を前線として解析する)
梅雨前線は温度傾度が小さい場合があり、水蒸気量の不連続線も参考に前線を解析します。そこでこの水蒸気フラックスが解析に有効な情報となっています。
相当温位とは?
水蒸気集中帯としての梅雨前線を考えるとき、相当温位の値に注目することも有効です。相当温位は、気塊に含まれる水蒸気が凝結しても保存されるからです。
↓熱力学の第一法則から相当温位の話をしています
先ほどこんなtweetをしていましたが、
相当温位の近似がなぜ飽和混合比じゃなくて混合比で表されるのかがわからなくて、それがわかったらブログに書きたいと思っています。笑
— 気象ゼミごっこ ゼミ生 (@RWTiI5UOLRuoaRx) 2019年4月25日
もしめちゃくちゃ簡単なことだったら恥ずかしい…
相当温位はこのように近似でき、逆に相当温位の値と気温と温位がわかれば水蒸気の量を推定することが可能なんですね〜。
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以上、最近勉強したことを発表してみました。
これからも小ネタを小出しにしていきたいと思います。
ここ数日はちょっと雑念というか将来のことを考えて気象の勉強が手につきませんでした。
本来は気象とか物理とか好きなんですけど、新卒で就職するときに理系を捨ててしまい、今更後悔しています。(というか就活に失敗したんですけどね(・_・;)
気象予報士の資格をとったところで、もう20代後半だし、キャスターになりたいわけでもないし、どうしよう…とか色々と考えてしまいます。
でもやっぱり自然現象に興味があるということと、私は基本的に怠惰なんで面倒なことや混沌としたところにも法則性を見つけて効率化したいと思うんです。
そういう特性ってプラスに評価される場面もマイナスに評価される場面もあると思うのですが、今いる環境ではあまりプラスに働かないというか、頭を使うことよりとにかく手を動かすこと(あとやる気?)の方が評価されるところにいるので、もうちょっと頑張って楽しく生活できるような環境に身をおきたいなと思っています。